薬剤師のお金と暮らしについて考える①

薬剤師 転職

現在、国会では賃金上昇について議論がなされていますが、薬剤師の賃金や暮らしについて考えてみようと思います。

日本人の平均年収は、約500万円

薬剤師の平均年収は、約580万円

 ※令和3年 正社員の場合です  参考:令和3年賃金構造基本統計調査

年齢、性別によってそれぞれ違いがでますが、ざっくり平均すると上記の金額であるようです。

皆様はこの数字を見て、どう思ったでしょうか? 思ったより安い?高い?

もちろん1人1人労働環境等違いますので、賃金はそれぞれ違って当然です。

この数値を見て、日々の暮らしに役立てるにはどうすれば良いか?考えてみましょう。

突然ですが、人生で3大お金がかかる場面はご存じでしょうか?

・住宅資金

・教育資金

・老後資金

の3つになります。

それぞれどの位の金額かと言うと、、、

・住宅資金 約4、000万円

・教育資金 約2、000万円

・老後資金 約8、400万円(65歳から85歳まで、多少ゆとりのある生活35万/月を20年間続けた場合)

になります。

上記の資金の合計額は、4,000万円+2,000万円+8,400万円14,400万円

薬剤師の平均生涯賃金は、580万円×40年=23,200万円

この差額は、23,200万円14,400万円8,800万円

更に年金平均受給額の20万円/月をプラスすると、

8,800万円+20万円/月×12か月×20(年)=8,800万円+4,800万円13,200万円

となり、大分余裕を感じられますね?

しかし、上記3大資金の内、老後以外は日々の生活費を考慮していません。

一般的な4人家族の平均生活費は約30万円/月のため、定年までの労働期間40年では、

30万円/月×12か月×40(年)=14,400万円となり、13,200万円との差額はマイナスとなります。

(1,200万円のマイナス)

今回は、余裕のある老後生活を営む金額として8,400万円として計算しました。

もし、一般的な老後生活とするならここから2,000万円は削れるので収支は800万円のプラスとなります。しかし、現在の水準で考えてもインフレ上昇や年金受給額改正を加味すると余裕をもって考えた方が良いでしょう。

さて、上記のシミュレーションから今の暮らしにどう役立てることができますでしょうか?

薬剤師の年収は平均よりも高いことは事実ですが、大きな余裕が無いことも事実です。

そして、生活費が支出の大部分を占めています。大きな買い物も重要ですが、現在手を付けるべきところは生活費と言えそうです。

生活費と言うものは文字通り生活と密接に関わっており、一度上げてしまうといざ下げようと思っても心情的に難しくなります。

そこで、

現在の生活費を把握すること。

そして、無理のない範囲で下げること。

の2点を今日から始めましょう。

平均年収の話から、やけにつまらない結論になったと思われるでしょうが、過去に老後の資金繰りに苦労した人や小金持ちが破産した教訓を、あなたの人生に活かしてもらいたいのです。

現役時代に年収数千万やそれ以上を稼いだ人が転落する共通点は、お金の計算ができていないことです。

贅沢な暮らしから抜け出せなかったり、事業で失敗したり等、事情は1人1人異なるでしょう。しかし、お金の計算ができず、見通しが甘いことは皆共通しています。

生活費を下げると聞くと、毎日苦しんで生活しなければならないんじゃ?と勘違いするかもしれませんが、全くそんなことはありません。安くて良いものを選び、今より家族で楽しんで生活することは十分できます。

家族で笑うのに、高級な食材や装飾品、ホテル利用は必要でしょうか?高級な商品程、その商品の素晴らしさを伝えるためにお金をかけています。その商品を買わされて、笑顔にされているのではないか?

それとも他の商品を選んで、工夫次第で楽しめるのではないか?一度立ち止まって考えることをお勧めします。

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