《薬剤師の資産形成術》1-⑥ 高配当株ETFのデメリット

薬剤師の資産形成術

薬剤師の資産形成術として、誰でも資産を増やすことが可能であることをお伝えしています。
今回は、高配当株ETFのデメリットについて詳しく解説します。

高配当株ETFと投資信託の比較

資産形成する上で、eMAXIS Slim 全世界株式SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 等の投資信託はチェックすべき商品です。最も優れた投資先と言っても良いかもしれません。
これまで私がお勧めしてきた高配当株ETFと、投資信託の違いについて以下の表にまとめました。

高配当株ETF投資信託
複利効果
少額から投資できるか×
非課税枠を使えるか
トータルリターン

高配当株EFTが複利の恩恵を得られにくい理由は、配当金があるからです。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のような投資信託は、配当金を投資家に分配することはありません。これは、配当金を出さず、発生した利益を自動的に再投資しているのです。
つまり、得られた利益を配当金として分配するのではなく、その分を投資信託の価値を上げることに使っているのです。

では、高配当株ETFで得られた配当金を再投資すれば複利効果を出せるのでは?という疑問が出るかと思いますが、効率が悪いためお勧めしません。
まず配当金を得る際に課税され、20~30%の税金がかかっており、そこから再投資するのは効率が悪いためです。
更に高配当株ETFは、配当金を安定して出す企業で構成されており、アップルやテスラのような配当金を出さない成長株企業は組み込まれていません。
もし、再投資するのであれば初めから投資信託を買った方が圧倒的に得なのです

高配当株ETFは、投資信託に比べると小額からの投資はできず、数千円~1万円以上からの購入になります。対して、投資信託は100円から投資できるものがあり、細かく積み立てることが可能です。

投資信託は積み立てNISA等の非課税制度を使えるものが多数ありますが、現在の高配当株ETFでは使えるものはありません。
しかし、2024年の改正NISAでは、成長投資枠として非課税制度の恩恵を受けられる予定です。

トータルリターンは投資信託が優れている

同じ金額を積み立て続けた場合、トータルリターンは高配当株ETFよりも投資信託の方が上です。
投資信託は自動で再投資され、複利効果を余すことなく享受できていることが大きいです。
高配当株ETFは定期的に配当金を受け取れますが、その都度課税されることが足かせとなっており、投資信託と比べて成長率も低いことがトータルリターンの差に現れます。

非課税制度を使って投資信託を選ぶのが、資産形成の王道

eMAXIS Slim 全世界株式SBI・V・S&P500インデックス・ファンド 等は複利効果を十分に発揮でき、経費率も投資信託として最安クラスであり、トータルリターンの優れた非の打ち所がない優良な商品です。NISAを使い、非課税制度を活用して投資することが資産形成の王道と言えます。

これでは、これまでお勧めしてきた高配当株ETFでは無く、投資信託を選んだ方が良い感じですね。
しかし私は、投資信託に比べ数々の部分で劣っている高配当株ETFの方が、資産形成する上では優れていると考えています。
次回は、高配当株ETFが投資信託よりも圧倒的に優れている点をお伝えします。

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